お久しぶりです。
最近はn8nを試しており、その便利さを日々実感しています。 今回は、n8nでSlackのメッセージを取得する方法について解説します。
n8nには標準でSlackノードが用意されており、チャンネルへの投稿やbotへのメンションをトリガーとしてメッセージを取得できます。
しかし、実際に試してみると、設定がうまくいかずに少し苦労しました。 ようやくメッセージの取得に成功したので、その手順をここに記録しておきます。
前提
環境
私が使用している環境は以下の通りです。 mac mini上でn8n、PostgreSQL、cloudflaredを稼働させています。

各ソフトウェアのバージョンは次の通りです。
- n8n version: 1.101.2
- postgres version: 17.5 (Debian 17.5-1.pgdg120+1)
- cloudflared version: 2025.7.0 (built 2025-07-03-1716 UTC)
Slackとn8nの連携
この記事では、以下の準備が完了していることを前提とします。
- Slackワークスペースにアプリ(bot)が作成済みであること
- n8nとSlackの連携(OAuth)が完了していること
このbotを利用してメッセージを取得します。
設定手順
この記事では、Slackからメッセージをトリガーで受け取るための設定方法に焦点を当てます。
最終的に、以下のようなSlackトリガーを用いたワークフローを作成することを目指します。

Slackでbotにメンション付きのメッセージを送信すると、n8nのワークフローが起動し、そのメッセージ内容を取得できます。
| Slackでのメンション付きメッセージ |
|---|
![]() |
| n8nで取得したメッセージ |
|---|
![]() |
n8nの設定
まず、n8nで新しいワークフローを作成し、SlackのTriggerノードを追加します。
トリガーイベントとして On bot app mention を選択してください。

次に、メンションを受け取りたいチャンネルを設定します。
ここではチャンネルIDで指定しました。

続いて、Credential to connect with の設定です。
Slack APIのサイト( https://api.slack.com/apps/ )にアクセスし、対象アプリの OAuth & Permissions ページに移動します。
ページ内にある Bot User OAuth Token をコピーしてください。

このトークンをn8nの Credential to connect with に設定します。
Connection tested successfully と表示されれば、認証は成功です。

Slackアプリの設定
ここからが重要な設定です。
再度、Slack APIのサイトにアクセスし、Event Subscriptions ページを開きます。
以下の3つの設定を行ってください。
Enable EventsをオンにするSubscribe to bot eventsにapp_mentionを追加するRequest URLに、n8nのSlackトリガーノードに表示されている本番向けのURLを設定する
設定後の状態がこちらです。

Request URL に設定するURLは、以下の場所にあります。

Slackからの認証
ここまでの設定が完了したら、最後にSlackからの認証を受けます。
まず、n8nのワークフローを保存し、有効化してください。
このワークフローの有効化が非常に重要です。

ワークフローを有効にしたら、Slackアプリの設定ページに戻ります。
Request URL の欄に Verified と表示されていれば認証成功です。
もしエラーが表示されている場合は、Retry をクリックして再度認証を試みてください。

これで全ての設定は完了です。
あとはSlackのチャンネルでbotにメンション付きのメッセージを送るだけで、ワークフローが実行されます。
設定中に発生した問題
この設定方法は、AIやX(旧Twitter)で調べても情報がなかなか見つからなかったため、遭遇した問題をここに記録しておきます。
Problem running workflow Unrecognized node type: n8n-nodes-base.lookup エラー
SlackのTriggerノードを追加し、Execute step でテスト実行した際にこのエラーが発生しました。
原因は特定できませんでしたが、n8nを最新版にアップデートしたところ解決しました。
Slack Triggerノードの重要な設定点
n8nのワークフローを事前に 有効化(activate) しておくことと、Slackの Event Subscriptions で Request URL を正しく設定することが、見落としがちな注意点でした。
この点については、公式ドキュメントにも記載がありました。 https://docs.n8n.io/integrations/builtin/credentials/slack/#slack-trigger-configuration
また、GitHubのissueでも同様の報告がされています。 https://github.com/n8n-io/n8n/issues/14102#issuecomment-2747456581
まとめ
n8nでSlackのメッセージを取得する方法について解説しました。
Slack Triggerノードを使えば、メッセージ取得を簡単に自動化できます。
ただし、Slackアプリ側での Event Subscriptions の設定など、いくつか注意点があるため、設定漏れのないようにしましょう。
この記事が、同じ問題で困っている方の助けになれば幸いです。

